バイオグラフィー/パート1

僕は1958年にニューヨーク市で生まれた。4年後に父が他界し、それで僕たち家族はニューヨーク州ウェストチェスター郡に移ったんだ。60年代は子供たちの手本となるべきものがなかった。《戦争》は間違いだったし《体制》も間違っていた。世界で起きている悪いことはすべて白人のせいのようだっだ。手本がなかったので、僕は映画スターにそれを求めたんだと思う。スターはみな僕のお手本だった。モンゴメリー・クリフト、マーロン・ブランド、ジェームズ・ディーン、ポール・ニューマン、クラーク・ゲーブル、エロール・フリン、ロバート・ミッチャム、ロッド・スタイガー、ブルース・ダーン、デニス・ホッパー、それに(ジェームズ)キャグニー、(ハンフリー)ボガート、スペンサー・トレイシー。みんな僕のお手本だった。
高校時代にファストフード店で働き始めたけれど、卒業までには普通のレストランで働くようになっていた。僕はレストランの仕事が好きだったし、シェフはレストランでキャリアを積むなら彼のような学位を得たほうがいいと教えてくれ、ニューヨーク州北部の有名な学校に入学するよう勧めてくれた。その学校に入学して1年勉強した後、ニューヨーク市の有名なレストランに職を得たんだ。そこはワーナー・リロイがやっている店で、間もなく面白い巡り合わせだったとわかった。1年かそこら経った頃、僕はコロンバス通りの洒落た店でフランス人のシェフと一緒に働いていた。コロンバス通りで生計を立てながら、生活はクールで安定していた。ニューヨークで僕は着々とシェフとしてのキャリアを築いていた。
それがどんなふうに起きたかを思い出すと、奇想天外なものに思えるのだけど。近所にバーがあって、ガールフレンドがそこで働いていたので、夜はたいていその店で過ごしていた。ある晩、キレイで小柄な女性が僕の隣に座ると、僕のことをいろいろ知りたがった。僕らはおしゃべりをしたけど、だんだん変だなと思い始めた。特に、くよくよしないで気楽にと僕がガールフレンドに言ったときだった。そのとき女性はこう言った。「ねぇ。私は俳優のエージェントをやっているの。私とランチしない、そしたら話ができるわ」って。僕は相手にしなかったけれど、彼女は何度もやって来たので、同僚のウエイトレスの一人がこう言った。「行ってきなさいよ。この街にはエージェントのいない俳優がゴマンといるのよ。みんな契約したいと思っているんだから。何バカなことやってんのよ」シェフでさえ、あの女性とランチに行けと言うし、兄弟もまた行くことを勧めた。
そうして僕らは食事をし、彼女は演技の先生に会わせてくれた。そのクラスには、まだ女優になる前のレイチェル・ウォードもいたよ。美しい女の子たちが僕に話しかけてきたっけ。舞台であがらなくなって演技術がわかり始めると、僕は夢中になった。本当に演技クラスが、僕のヒーローたちがやってきた芝居を演じることが好きになったんだ。ある場面が本当にうまくいったとき、超越的とも呼べる感覚が起きるのだった。
僕は昼間は演技を勉強し、夜はレストランで働いた。人生に新しい意義が生まれていた。僕は特別な人たち、芸術家と呼ばれる人たちだけができるようなことをやっていたわけだから。こんな生活が1年あまり続き、そしてそれは起こった。
今回はこんなところで。

(訳:オリオンの三ツ星)






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Comments
インタビュアーや記者の書いた記事としてのバイオグラフィーは何度も目にしていますが、やはり本人の語る言葉は説得力が違いますね。
俳優を目指していたわけではなかったと何かで読みましたが、若い時から映画や俳優を愛する人だったのですね。輝く前の宝石の原石を見つけたエージェントと、新しい世界に飛び込んだマイケルはえらい!
マイケルさん、オリオンの三ツ星さん、続きを楽しみにしています!
(1959年生まれでないの?)
ご本人のバイオグラフィー、なんて贅沢でしょう!
スカウト話も、声をかけられて、という部分は知っていても、
ご本人の葛藤部分まではわかりませんでしたし
本当に説得力があります!
ご本人がおっしゃるので、
1958年生まれが正解のようですね
続きがとっても楽しみです(^^)
時々ここを拝見させていただいてましたが
マイケル本人によるバイオグラフィーには大感激です!
早く続きが読みたいです。
特に個人的には「ストリート・オブ・ファイアー」の頃の
エピソードを楽しみに待ってます。
はじめまして!
サイト更新担当のちよと申します
マイケル自身の手によるバイオグラフィー
私も大感激です(*^^*)
記憶の空白の部分が埋められるだけでなく、
更に詳細に知ることができますね!
マイケルの撮影状況により、
更新はそうたびたびとは行かないと思いますが、
どうぞ、気長に(楽しみに♪)お待ちくださいませ(^^)
これからもどうぞよろしくお願いします!